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創業融資専門家コラム

2020.03.23
『急報』新型コロナウイルスに関する融資制度!!

 

日本政策金融公庫では新型コロナウイルスの影響を受けた方々を対象とした、実質的に無利子・無担保で融資を受けることができる特別貸付制度がはじまっています。

はじめに
新型コロナウイルス感染症特別貸付
特別貸付の対象者は?
特別利子補給制度
特別利子補給制度の対象者は?
申請時の注意点
おわりに

 

はじめに     

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっており一向に終息する気配が感じられません。

日本でも感染者が増え、中小企業や小規模企業の経営に大きな影響を与えています。

様々な事が自粛されている影響で売上高が低下し資金繰りが悪くなっている事業者の方や先の見通しの立てられない方が大勢いらっしゃいます。

そんな方々を支援するための公的融資制度が発表されています。

そこで今回は個人企業・小規模事業者向け(国民生活事業)の新型コロナウイルスに関連する日本政策金融公庫の融資制度についてご紹介します。

 

新型コロナウイルス感染症特別貸付

日本政策金融公庫では新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に業況が悪化した事業者を対象とした融資制度が創設されました。

融資限度額は既存の融資制度の残高にかかわらず別枠で6,000万円となっております。

また、利率については一律3,000万円を限度として3年間は基準利率(災害発生時の融資制度に適用される利率で現行は1.36%)から0.9%低減した利率(現行では0.46%)が適用されます。4年目以降は基準利率となります。なお、3,000万円を超える部分については1年目から基準利率が適用されます。
※上記利率は返済期間が9年までの場合に適用される利率です。返済期間が15年等になれば1.55%から0.9%低減した利率(現行では0.65%)となります。

返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が15年以内となります。

※法人の場合は基本的には代表者の保証が必要となります。

※利子の補助につきましては後ほど記載させていただきます。

 

特別貸付の対象者は?

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的な業況悪化を来している方であって、次の1または2のいずれかに該当し、かつ中長期に業況が回復し、発展することが見込まれる方です。

1. 最近1か月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している方

2. 業歴3か月以上1年1か月未満の場合は、最近1か月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少している方

(1) 過去3か月(最近1か月を含みます)の平均売上高

(2) 令和元年12月の売上高

(3) 令和元年10月から12月の平均売上高

※個人事業主(事業性のあるフリーランスを含み、小規模に限る)については、影響に対する定性的な説明でも柔軟に対応していただけます。

※最近1か月の売上高とは月単位の売上高だけではなく、売上集計日から遡って1か月間でも可能となっています。

※創業後3か月未満の方は利用することができません。

 

特別利子補給制度

特別利子補給制度とは上記記載の新型コロナウイルス感染症特別貸付を受けた後3年間、返済した利子を日本政策金融公庫以外の実施機関(現時点では決まっておりません)から利子補給を受けることで利子が実質的に無利子になるというものです。

※融資額のうち3,000万円以下の部分が対象となります。

 

特別利子補給制度の対象者は?

特別利子補給制度は上記新型コロナウイルス感染症特別貸付を受けている方全てが対象となるわけではありません。

新型コロナウイルス感染症特別貸付受けている方で、次のいずれかの要件に該当する方となり、上記の特別貸付の対象者とは要件が異なります。

1.個人事業主(フリーランスを含み小規模事業者に限る):要件なし

2.法人小規模事業者:売上高▲15%以上

3.1、2以外の中小企業者:売上高▲20%以上

※小規模事業者とは卸売業・小売業・サービス業は常時使用する従業員が5名以下の企業、それ以外の業種は20名以下の企業をいう。中小企業者とはこの他の中小企業をいう。

※売上高要件の比較は、上記特別貸付で確認する最近1か月に加え、その後2か月も含めた3か月間のうちいずれかの1か月で比較。

※具体的な手続きや実施機関などについては、詳細が中小企業庁ホームページ等で公表される予定となっております。

 

申請時の注意点

上記記載の融資制度は特別貸付ではありますが、通常の融資と同様に審査があります。

緊急施策のため通常の融資よりも審査の難易度は下がると推測されますが必ず融資を受けられるというわけではありません。

なんとなく影響を受けたので融資を受けたいというのではなく、影響の度合いやいつ頃までにどれくらいの資金が必要なのかを分析したうえで申請する方がいいでしょう。

また、この融資は「売上減少の申告書」を提出する必要があるため直近までの損益計算書等を作成し状況を説明できるようにしておきましょう。

 

おわりに

新型コロナウイルスの影響で経済情勢が不透明であり、いつ終息するか分からない状況です。

先行きが不透明なため経営者の方々は不安な日々を過ごされていると思います。

今後も幅広い業種に影響が出ることが予測されるため、現状では大きな影響が出ていない業種の方でも今後影響が出てくる可能性もあります。

まずは要件に該当するか確認したうえで融資の必要性の有無を検討してみてください。

窓口の混雑が予測されるため事前に準備したうえで相談するようにしましょう。

 

※当コラムは令和2年3月23日時点での情報です。情報が随時更新されていますので最新情報を確認するようにして下さい。

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