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創業融資専門家コラム

2020.02.05
【保存版】起業するとどんな税金がかかるのか!?

 

起業すると知らないでは済まされない税金の申告や納税の手続きが必要になります。

個人で起業される場合と法人で起業される場合で大きな違いがありますので税率の構造やルールをしっかりと理解しておきましょう。

はじめに
個人事業主の所得税
個人事業主の住民税
個人事業主の事業税
個人事業主の消費税
法人で起業した場合の法人税等
法人で起業した場合の消費税
所得税及び住民税の徴収と納税
おわりに

 

はじめに     

サラリーマンの間は税金といっても給与から天引きされ、勤務先が本人に代わって税務署等へ納税してくれる仕組みなので本人としては納税をしている実感があまりないかもしれません。

年末調整は勤務先が年間の所得税を計算してくれて、毎月の給与から天引きした所得税との差額を調整してくれているものですが、還付されるケースが多いので、本人にすると年に一度ボーナス的に手取りが増えるといった実感しかない方もいらっしゃるかもしれません。

住民税も同様に勤務先が毎月の給与から天引きの上納税してくれているケースがほとんどです。

しかし起業すると事業の所得を税務署へ申告し、個人事業で起業された方は所得税を、法人で起業された方は法人税を納税しなければなりません。

他にも消費税や地方税等の申告や納税のルールを知っておく必要がありますし、従業員を雇用される場合にはサラリーマン時代に本人に代わって勤務先がしてくれていた所得税や住民税の徴収や納税の手続きを、今度は雇用する従業員の勤務先となる自身が従業員に代わってしなければならないことになります。

起業直後は事業を軌道に乗せることに必死でこのような税金の問題には無頓着になりがちではありますが、知らないでは済まされないものですのでこのコラムで紹介させて頂きます。

 

個人事業主の所得税

個人で起業された場合には、毎年1月1日から12月31日(起業の年は起業日からその年の12月31日)を計算期間として事業の所得をまとめて翌年2月16日~3月15日(令和2年の場合は2月17日~3月16日)の間に所轄の税務署に確定申告書を提出しなければなりません。

この申告による所得税の納税は3月15日(令和2年の場合は3月16日)までにする必要がありますが、振替納税を選択した場合は4月の20日過ぎ頃(令和2年の場合は4月21日)に預金より引き落とされます。

振替納税は税務署へ振替依頼書を提出することで利用可能です。 その他、ダイレクト納付、インターネットバンキグからの納税、クレジットカード納付、コンビニ納付等が可能となっています。

所得税の税率は超過累進税率となっており、所得のうち、195万円以下の部分は5%、195万円超330万円以下の部分は10%、330万円超695万円以下の部分は20%、695万円超900万円以下の部分は23%、900万円超1,800万円以下の部分は33%、1,800万円超4,000万円以下の部分は40%、4,000万円超の部分は45%の税率が適用されます。

所得を上記の所得の段階に分けて超過する所得の段階ごとに累進的に上がっていく税率を適用して所得税を計算します。

例えば所得が1,000万円の方の所得税は以下のように計算します。

195万円×5%+(330万円-195万円)×10%+(695万円-330万円)×20%+(900万円-695万円)×23%+(1,000万円-900万円)×33%=1,764,000円

注)平成25年から令和19年については、復興特別所得税として上記の所得税に2.1%が上乗せして課税されることになります。

 

個人事業主の住民税

個人事業主の住民税とは、個人の所得にかかる都道府県民税及び市町村民税のことです。

上記の所得税の確定申告で計算した所得の10%を納税する必要があります。(所得の計算方法としては所得控除の計算が一部、所得税と住民税では異なる項目があります)

所得税の確定申告の提出によりその申告情報が地方に送られるため、別途の申告が必要なものではありません。

個人事業主には個別に上記の10%の住民税が居住する市町村より自動的に請求されることになります。

住民税は4分割で納税することになっており、毎年6月、8月、10月、翌1月のそれぞれ末日に納期限が来ます。一括納税を選択することも出来ます。

例えば、令和2年に起業をし、令和2年分の所得について確定申告を令和3年3月15日までにした場合、この令和2年の所得に基づく住民税は、令和3年6月からの納税となります。

令和2年の起業の年は、その年の前年(令和元年)のサラリーマン等の所得に基づいた住民税を納めることとなります。

 

個人事業主の事業税

個人事業主の事業税とは、事業をされている個人の所得に対して課税される税金で、都道府県に納税する必要のあるものです。

上記の住民税同様、所得税の確定申告をすることにより申告情報が都道府県に送られ、自動的に都道府県より請求が送られてくこととなります。

別途の申告は必要ありません。

事業の種類により税率が異なり、所得の3%~5%を納税する必要があります。

所得が290万以下の場合は免税となります。

個人事業税は2分割で納税することとなっており、毎年8月と11月の各月末に納期限が来ます。

例えば、令和2年に起業し、令和2年分の所得について確定申告を令和3年3月15日までにした場合、この令和2年の所得に基づく事業税は、令和3年8月からの納税となります。

令和2年の起業の年は、その年の前年(令和元年)に事業をしていなかった場合には事業税の納税は必要ありません。

 

個人事業主の消費税

個人事業主は消費税の申告が必要となりますが、これは個人事業主が売上を通じて一般消費者や他の事業者より預かった消費税から自己が支払った消費税を差し引いて国に納める手続きです。

消費税の納付税額の詳しい計算方法は割愛しますが、原則として消費税の課税売上が1千万円を超えた年の翌々年から消費税の申告が必要となります。

それまでは預かった消費税を納める義務はありません。

例えば令和2年に起業したケースで、起業初年度は取引が少なく課税売上が1千万円に満たなかった場合や、令和2年の11月や12月等の遅い月からのスタートで、12月までの計算期間が短く、課税売上が1千万円に満たなかったような場合は、翌々年の令和4年に消費税を納める義務はまだ発生しません。

翌令和3年の1年間で課税売上が1千万を超えれば令和3年の翌々年(令和5年)より消費税を納める義務が発生することとなります。

ご存じの通り、令和元年10月より消費税率は10%となっており、納期限は翌年3月末日です。

個人事業主の所得税と同様で専用用紙により振替納税を選択することが出来、その場合の引落し日は4月の20日過ぎ(令和2年の場合は4月23日)です。

その他、所得税同様ダイレクト納付等のサービスも利用可能です。

 

法人で起業した場合の法人税等

法人で起業した場合にかかる税金としては、その法人の事業による所得に対して、法人税、法人都道府県民税、法人市町村民税、法人事業税がかかってきます。

個人で起業した場合の所得税や住民税は納付の時期等に上記のような違いがありますが、法人で起業した場合の法人税、法人都道府県民税、法人市町村民税、法人事業税の全ての申告と納税の期限は同じで、原則として事業年度終了後2ヶ月以内に申告と納税を済ませる必要があります。

それぞれの税金ごとに税率が定められていますが、これらのすべての税金を合わせた法人の所得に対する実効税率は、法人の所得のうち400万円以下の部分については21.42%、400万円超800万円以下の部分については23.2%、800万円超の部分については33.58%となっています。

(令和2年1月現在の中小法人の税率による) 納税は銀行で納付書にて納付する必要がありますが、電子納税をすることも出来ます。

 

法人で起業した場合の消費税

法人で起業した場合も個人で起業した場合と同様に消費税を申告納税する必要があります。

税額の計算方法は個人事業主で起業した場合と同様ですが、申告期限と納期限は法人の事業年度終了後2ヶ月以内となります。

原則として、課税売上が1千万円を超えた事業年度の翌々事業年度から消費税を申告納税する必要がある点は個人事業主で起業した場合と同様の考え方です。

しかし例えば起業の年の事業年度が5ヶ月間で課税売上が500万円であったような場合には、課税売上を1年間に換算しなおす修正計算が必要で、500万円×12ヶ月/5ヶ月=1,200万円と修正計算を行い、これが1千万円を超えていることから翌々事業年度から申告納税が必要となります。

この点個人事業で起業した場合と異なるので注意が必要です。

なお、資本金1千万以上で法人を設立された場合には、設立初年度から消費税を納める義務が発生しますので注意が必要です。

 

所得税及び住民税の徴収と納税

個人で起業した場合でも法人で起業した場合でも従業員を雇用する場合には、支払う給与から一定の所得税を差し引いて支給する必要があります。

この徴収する所得税のことを源泉徴収税額といいます。法人で起業した場合の役員報酬についても同様の源泉徴収が必要です。

また、税理士や弁護士等の個人の士業に対する支払等にも所得税が源泉徴収されているものがあるので注意が必要です。

これらの源泉徴収した所得税は事業者が本人に代わって税務署へ納税することになります。

原則的な納期限は給与や報酬を支払った月の翌月10日までです。

給与の支給人員が常時10人未満の事業者にあっては納期の特例として半年分をまとめて支払うことを選択できますが、その場合の納期限は毎年7月10日(1月~6月分)と1月20日(7月~12月分)です。

同様に住民税についても役員報酬や給与から差し引いて支払い、その役員や従業員が居住する市町村に本人に代わって住民税を納税する必要があります。

原則的な納期限は徴収した月の翌月10日までです。

給与の支給人員が常時10人未満の事業者にあっては納期の特例として半年分をまとめて支払うことを選択できますが、その場合の納期限は毎年6月10日(12月~5月分)と12月10日(6月~11月分)で、納期限や集計期間が源泉所得税の場合と微妙にずれているので注意が必要です。

起業直後は人員が少ないケースが多いと思われますので10人未満の場合にはこの納期の特例を選択した方が事務負担の軽減になります。

なお、この納期の特例を選択するためには所得税は税務署に住民税は市町村への届出が必要となります。

 

おわりに

起業するとサラリーマン時代には余り気にしていなかった税金の問題に対処しなければなりません。

特に法人で起業する場合は専門家に依頼する方が多いかもしれませんが、どのような税金が課されているのかを大まかには理解して頂く必要があろうかと思います。

上記でご紹介したように、税率の構造や申告、納税のタイミングが法人と個人では大きく異なっています。

それぞれの特徴的な点をふまえて起業や既に起業されている方にあっては今後の申告、納税に備えて下さい。

 

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